糸引きについて

3Dプリンタによる造形での課題のひとつに「糸引き」があります。糸引きとは、離れた場所へノズルが移動する際、ノズル先端から漏れたフィラメントが糸を引いたように連なることです。糸引きが多いと外観が悪くなるほか、綺麗に取り除くには時間がかるので、できるだけ糸引きの発生を防ぎたいものです。

□ 糸引きのメカニズム

糸引きはノズル先端からのフィラメントの漏れが原因です。フィラメントを押し出していないときに、ノズル先端からフィラメントが漏れた状態でノズルが移動することにより、糸を引いた状態が発生します。

ノズルが離れた場所へ移動する場合

  • ○通常
  • ○糸引き発生

□ 糸引きの対策

※ご使用のプリンターごとに条件が異なりますので本サイトで公開している情報が全てのプリンターに対応しているわけではございません。ご参考程度にご覧ください。

糸引きを抑制するには、次の4つの方法が有効です。

1.フィラメントを乾燥させる
フィラメントが吸湿した状態で加熱されると、水蒸気の発生によりノズル内での圧力が高まり、漏れるフィラメントが多くなります。
2.造形温度を下げる
樹脂の粘度を上げてノズル先端から漏れるフィラメントを少なくします。
3.リトラクト(引き込み)を入れる
ノズルに充填している樹脂を引き上げてノズル先端からの漏れを少なくします。
4.吐出率を下げる
ノズルから吐出するフィラメントを少なくしてフィラメントの漏れを少なくします。

○ 例:造形温度を下げる

造形温度が高いとフィラメントの粘度が低くなるためノズルから漏れる量が多くなります。フィラメントが漏れた状態で移動すると糸を引いてしまうので、造形温度を低くしてノズルから漏れる量を少なくすると、糸引きを抑制することができます。しかし、造形温度を下げると吐出不良や層間強度が弱くなる弊害もありますので注意が必要です。

  • 造形温度:230℃
  • 造形温度:220℃
  • 造形温度:210℃