反りについて

3Dプリンタで造形する場合、どうしても気になるのが造形物の反りです。順調に造形していたのに途中で反ってしまい造形失敗…という経験をした方も多いのではないでしょうか。ここでは反りを抑制するためのポイントをご紹介します。

□ 反り発生のメカニズム

プラスチックの多くは、冷えると収縮する性質を持っています。この収縮する性質が反り発生の原因となっています。

  • ノズルから押し出された樹脂は冷えて収縮します。
  • 積層を重ねていくと冷却と収縮が繰り返され、
  • テーブルとの接着力より収縮力の方が大きい場合は、テーブルから剥がれてしまいます。
  • また、収縮力が大きく層間強度が弱い場合は造形物が割れてしまいます。

□ 反り対策

※ご使用のプリンターごとに条件が異なりますので本サイトで公開している情報が全てのプリンターに対応しているわけではございません。ご参考程度にご覧ください。

反りを抑制するには、①収縮を抑える、②テーブルとの接着を良くすることが重要です。

1.収縮を抑える

造形温度を下げる
積層ピッチを大きくする
冷却ファンを遅くする、もしくは使用しない
テーブル、筐体内の温度を上げる
条件によっては造形物が割れやすくなるので注意してください。

2.テーブルとの接着をよくする

テーブルをアルコールなどで清掃する
一層目の吐出量を増やす(吐出幅を大きくする)
ブリム(縁取り)もしくはラフトをつけて底面積を大きくする
市販の接着力を高めるアイテム(テープ、のり、ヘアスプレーなど)を使用する

○ 例:ABSの場合

反りの抑制効果を比較するため、以下の条件を変更して造形してみました。
ファン
ラフト
積層ピッチ
フィル(充填率)
基準として、積層ピッチ0.2mm、ファンあり、ラフトなし、フィル20%の条件で造形すると、大きな反りが発生しました。ここから各条件を変更し、抑制効果を比較してみます。
最も抑制効果がみられた対策方法はファンをオフにすることでした。ラフトをつけてもそれなりの効果はみられましたが、ファンによる冷却の影響の方が大きいようです。さらに、ファン・オフで積層ピッチを0.4mmにした場合、およびファン・オフでラフトを付けた場合は、反りを無くすことができました。
このように条件によっては反りを大きく抑制することができます。ABSなど反りやすいフィラメントを使用する場合は特に造形条件に注意してみてください。